退職代行を弁護士に依頼して失敗するケース・事例はある?

退職代行を弁護士に依頼して失敗するケース・事例はある?

退職代行サービスを弁護士に依頼すれば、基本は失敗することはありません。しかし、場合によっては思わぬトラブルに発展するケースもあります。ここでは退職代行を依頼した際の失敗の事例を紹介します。

民間業者に退職代行サービスを依頼して失敗するケース・事例とは?

民間業者に退職代行サービスを依頼して失敗するケース・事例とは?

退職代行は民間業者(一般企業)と弁護士事務所が提供しているサービスとなりますが、まず解説するのが「民間業者に退職代行を依頼して失敗するケース・事例」です。

相手企業が交渉を持ちかけてきた

まず考えられるのが、退職する相手企業が損害賠償を請求してくるケースです。民間業者の金銭交渉は非弁行為とみなされ違法となります。また、訴訟された場合は民間業者では対応できなく、弁護士の業務領域となるため、事実上失敗と判断できるでしょう。

悪質業者に引っかかり連絡が途絶える

「自分が依頼した退職代行業者はネット上でも知名度がある」と安心しきって依頼すると、突然連絡が途絶え、また会社にも退職の連絡をしてくれていない、なんてトラブルに見舞われるケースもあります。退職代行を提供している民間業者はいずれも零細企業ですし、2万円、3万円と安い料金で請け負っているため、いつ資金繰りが悪化してもおかしくありません。既に支払ってしまっていたら、泣き寝入りするしかないケースが多いので、業者選定にはより吟味が必要です。

労働組合加盟・顧問弁護士を謳う退職代行業者も失敗のリスクがある

労働組合加盟・顧問弁護士を謳う退職代行業者も失敗のリスクがある

「労働組合加盟・顧問弁護士在籍」などを謳う退職代行業者も多く見受けられますが、これらの業者も普通の民間業者(一般企業)に変わりありません。

労働組合加盟業者は依頼者が労働組合に加盟することで団体交渉権を得て企業と金銭交渉ができるようになります。しかし、金銭交渉ができるというだけで、業者の担当者は法律の専門家ではありませんので、相手企業の出方次第では窮地に立たされる懸念もあります。

また、顧問弁護士が在籍・提携などを謳う民間業者も注意が必要です。あくまでも弁護士はアドバイザーの役目だけであり、実際に企業に退職交渉するのは弁護士資格を持たない退職代行業者の従業員です。弁護士が担当してくれるわけではないので、何かトラブルがあると退職に失敗する可能性は十分考えられます。

弁護士の退職代行で失敗・後悔と感じるとき:追加料金請求のトラブル

弁護士の退職代行で失敗・後悔と感じるとき:追加料金請求のトラブル

労働問題を専門に扱う弁護士事務所に退職代行を依頼できれば、少なくとも民間の退職代行業者が抱えるリスクは回避することができます。

しかし、弁護士事務所の中には料金に透明性を欠いて、1つの依頼に対して追加費用を請求するところもあります。「相談料・即日対応料金・有休消化の交渉・残業代の交渉・退職金の交渉」など、どこから追加料金がかかるのかは契約前に確認が必要です。

一般的には相手企業が支払いを拒んできたり、法律による交渉が必要となる場合に追加料金が発生します。

失敗と感じる?弁護士に退職代行を依頼すると即日対応ができない可能性

失敗と感じる?弁護士に退職代行を依頼すると即日対応ができない可能性

弁護士に退職代行を依頼するもう1つ失敗と感じる事例が「即日対応の可否」です。即日対応・即日退職を実現するためには、午前中の早い段階で問い合わせ・相談を行い、正式に契約、支払いまで済ませる必要があります。民間業者の中には信頼を獲得するために後払いシステムを導入しているところもありますが、弁護士事務所は一般的に前払いが普通です。

そのため、即日対応を求めても「最短でも明日の対応となります」と断られることも想定すると良いでしょう。1日でも早い対応を求めるのであれば、夜のうちにLINEやEmailで問い合わせておくと、翌朝の早い時間に対応してくれるはずです。

損害賠償請求されると弁護士だと費用が高くつく

弁護士に退職代行を依頼すれば、万が一会社から損害賠償請求されても対応ができます。しかし、それはあくまでも対応が可能というだけで、当然費用は別途請求されますし、もし裁判に発展するのであれば裁判費用も上乗せされます。

会社の退職自体は可能なものの、その他の費用で高くついてしまうと、依頼する側としたら「失敗」と感じてしまうこともあるかもしれません。

退職代行に失敗しないための弁護士の選び方

退職代行に失敗しないための弁護士の選び方

弁護士ならどこに依頼しても構わないというわけでもありません。退職代行に失敗しないためには、「実績豊富・明瞭な料金設定」の弁護士事務所を選択するのがおすすめです。

口コミ・評判は大切だが実際に問い合わせするのがおすすめ

ネットが普及している現在では、退職代行サービスを提供している弁護士の口コミや評判を調べるのもそれほど難しくはありません。しかし、インターネット上で調査できる口コミや評判といった情報は、どこまでが本当かが不明です。競合が投稿している可能性もあれば、自社でサクラを雇っていることもあるでしょう。ネットに転がっている情報だけで判断するのではなく、実際に相談してみて弁護士事務所の出方をうかがうのが良いでしょう。

退職代行を弁護士に頼んで失敗しないコツ:有給休暇消化や残業代など各種交渉手続きの費用の有無を確認

退職代行を弁護士に頼んで失敗しないコツ:有給休暇消化や残業代など各種交渉手続きの費用の有無を確認

退職代行を弁護士に頼んで「失敗」と感じる大きな理由の1つが「想定していなかった費用の請求」ではないでしょうか。退職代行サービスと併せてよく依頼を受けるのが「有給休暇の消化の交渉」、「未払いの残業代の請求」、「退職金の交渉と請求」です。

弁護士事務所によって、上記サービスの追加費用が発生する条件やタイミングは異なるため、正式に依頼する前に確認を取るようにしてください。

退職代行完了後にトラブル発生。弁護士がフォローしてくれず失敗する事例も

退職代行完了後にトラブル発生。弁護士がフォローしてくれず失敗する事例も

こちらもよくある依頼者が失敗と感じる事例の1つです。

退職代行を提供する一般企業・弁護士事務所とともに退職代行完了後のフォロー期間を定めています。通常は3か月から6か月間ですが、業者・弁護士によっては退職完了後のトラブルに関してはまったく関知しないところもあります。

退職したのちに「必要書類が会社から送られてこない」、「会社から損害賠償請求の連絡がきた」といったトラブルが発生した場合に、しっかりと対応してくれる弁護士事務所を選ぶのが失敗しないポイントとなります。

まとめ:退職代行を弁護士に依頼するときは目的を明確にする

まとめ:退職代行を弁護士に依頼するときは目的を明確にする

退職代行を弁護士に依頼することで、「会社を退職できない」という失敗はほぼなくなります。ただし、それ以外に追加費用の請求など、失敗と感じることもあるかもしれません。

そうならないためには、退職代行を依頼する際、弁護士にどこまで頼むのかを明確にするとともに、費用もしっかりと明示してもらうことが重要です。

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