退職代行で弁護士と労働組合どちらに依頼するのがおすすめ?
退職代行業者には弁護士(法律事務所)と労働組合加盟業者が存在しますが、初めての利用ではどちらがおすすめでしょうか。今回は具体的な対応や企業の反応を詳しく解説します。
弁護士だけじゃない。退職代行サービスを提供する業者の違いと対応
「辞めたいけど辞められない」、「自分の職場がブラック企業。1日も早く辞めたい」といった人の駆け込み寺となる退職代行サービスは、2010年代より知名度を急速に上げてきました。退職代行サービスはもともと弁護士の業務範疇でしたが、一般の企業が参入したことでよりメディアに注目されるようになりました。
その退職代行業者は大きく分けて、以下3つの種類に大別できます。
- 弁護士(法律事務所)
- 労働組合加盟業者
- 上記以外の一般企業(民間業者)
労働組合と一般企業(民間業者)の違い
ネットで検索するとよく見かける「労働組合加盟の退職代行業者」は、一見すると公共団体や一般社団法人と勘違いしますが、実は一般の企業と変わりありません。
労働組合加盟の退職代行業者の違法性
労働組合加盟の退職代行業者は、もともと一般企業(民間業者)でした。しかし、一般企業が金銭が関わる交渉を代行するのは非弁行為に相当するため、苦肉の策として労働組合に加盟した企業が全国に数多く存在するようになりました。
労働組合に加盟することで団体交渉権を得ることができ、残業代や退職金、有給休暇の消化といった金銭に関わる事案を会社側と交渉できる権利を有することになります。
これは一般企業が結成した労働組合に依頼者が加入することで、依頼者に代わって会社との交渉が可能となる仕組みのため、やや複雑化します。また、近年は労働組合を結成していても、その活動実績がなく問題視されていることも留意しなければなりません。
「損害賠償・裁判」依頼は弁護士だけ!労働組合加盟業者との比較
上述した労働組合加盟業者の業務範囲を鑑みると、「じゃあ弁護士ではなく労働組合加盟業者に退職代行を依頼すればいいのでは?」と考えるかもしれません。
確かに退職の交渉に際して何も問題が発生しないのであれば労働組合加盟業者でも事足りるでしょう。しかし、退職代行サービスの利用を検討している人の多くは、「辞めたいけど辞められない」事情があるものです。パワハラ、有休消化をさせてくれない、退職届を受け取ってくれない、損害賠償を請求されてる、会社から訴訟を起こすと脅されている、残業代を請求したい……、これらの問題解決には深い法律への理解と民法・労働法を熟知した専門家が対応に当たらなければ、会社に打ち勝つことはできません。
しかし、労働組合加盟業者は金銭交渉はできるものの、上記の問題が発生した際にうまく立ち回り交渉する術を持ちません。そのため、労働組合加盟業者に各種問題解決を依頼したものの、「業者の担当者に弁護士に依頼してくれと言われて断られた」といったケースも少なくありません。
弁護士と労働組合加盟業者の退職代行費用・料金の比較・相場
弁護士と労働組合加盟業者で退職代行にかかる依頼費用を比較した場合、やはり弁護士がいくらか高くなる印象です。
料金相場は弁護士が5~8万円、労働組合加盟業者が3~5万円です。ただし、労働組合加盟にも費用がかかるため、一般企業よりは料金が値上がりするのが普通です。
オプション費用に注意が必要
多くの弁護士は請求する料金に対して透明性を重視していますが、労働組合加盟業者は営利を目的とした一般企業のため、ホームページに記載のない料金が追加費用としてかかってくることも想定しておいた方がよさそうです。
具体的には「即日対応料金」、「土日対応料金」、「有休交渉料金」、「各種書類の郵送交渉料金」など。基本料金は最低に抑えて、各種オプション請求することで「結局弁護士に依頼する費用と変わらない金額になった」といったこともあるようです。
退職代行を依頼するときの弁護士と労働組合加盟業者の連絡方法の違い
続いては弁護士事務所と労働組合加盟業者への連絡・問い合わせ方法の比較を紹介します。弁護士・労働組合加盟業者とともに、以下3つの方法が主となります。
- LINE
- 電話
退職代行に依頼する人の多くは心身ともに疲弊しきっていて、なかなか電話で話す勇気がないため、一般的にはEmailもしくはLINEのチャットでやりとりするケースが多いです。
「弁護士もLINEでやり取りできるの?」と少し驚かれるかもしれませんが、弊所「みやび」のように、古くから退職代行サービスを提供している老舗の弁護士事務所の中には、そういった民間のサービスを取り入れているところも少ないながら存在します。
弁護士と労働組合加盟業者の退職代行の手続きと流れ
退職代行を弁護士と労働組合に依頼したとき、両者には手続きや退職完了までの流れに違いはあるのでしょうか。
実は、両者ともに流れはほとんど変わりありません。弁護士事務所に依頼する場合、カード払いができないことが多く、一般的に銀行振り込みとなりますが、実際の相違点はそのくらいとみていいでしょう。
- 問い合わせ(EmailもしくはLINE)
- 担当者に相談
- 正式に依頼する場合は料金支払い
- 会社に連絡する日を決定
- 退職代行業者の担当者が会社に連絡
- 退職完了
- アフターフォロー
といった流れです。アフターフォローは1.退職後のトラブル対応、2.転職サポートなどが主となります。
弁護士と労働組合加盟業者のどちらにメリット?交渉事は弁護士がおすすめ
弁護士と労働組合加盟業者は結果的にどちらがおすすめなのか、と考えた場合、未払いの残業代や退職金、慰謝料などの請求がなく、また会社の上司や人事が理解ある人間で、依頼者が退職することに対して障害がないようであれば、労働組合加盟業者でも問題ないかもしれません。
一方で以下の条件に当てはまる依頼者は、弁護士の提供する退職代行サービスを利用すべきと言えます。
- 上司や会社がブラック体質
- パワハラを受けている
- 未払いの残業代や退職金を請求したい
- 会社から脅されている
- 辞めたくても辞められない事情がある
といった場合は、いずれも労働組合加盟業者が解決するのは困難と思われます。
安心の退職代行を提供。無料相談ありの「弁護士法人みやび」が選ばれる理由
弊所弁護士法人みやびは退職代行の黎明期より参入し、これまで数多くの受注実績があります。事務所は東京に所在を置くものの、全国対応しているため、どの依頼者からの問い合わせにも誠実な対応をさせていただきます。
- 無料LINE相談
- 即日対応可
- 必ず弁護士が会社へ退職連絡
- 退職完了後のトラブルも無期限対応
- 転職サポートあり
などが弊所みやびの強みとなります。「退職したいけど、うちの会社は一筋縄じゃいかない」、「社長が頑固で辞めさせてくれない」、「有休消化したいけど、うちの会社はないと言われた」といった問題がある場合も、弊所にご相談いただくことで解決が可能です。
弁護士事務所によっては相談料を請求するところもありますが、弊所みやびではEmail及びLINEにて無料相談が可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。
まとめ:弁護士と労働組合加盟業者に退職代行を依頼。まずは自身の問題を整理しよう
今回は退職代行業者のうち、弁護士と労働組合加盟業者に焦点を当てて両者の違い・比較を解説しました。上述したように、労働組合加盟業者といっても一般企業と変わりないため、込み入った事案は断られることも多いようです。
複雑な案件や確実に退職したい場合は、弊所含む労働問題の専門家にお任せください。