病院/クリニックの医師がトラブルなく退職する方法
病院やクリニックの医師が退職を希望する際、トラブルにより辞められないケースが存在します。ここでは退職希望の医師が安心して転職できるよう、トラブルのない退職方法を紹介します。
病院の医師が退職できない理由と背景
病院の医師が退職できない理由は主に以下となります。
医局人事に不満があり退職を希望する
大学病院/大学医局の人事は20代から40代前半まではかなり頻繁にあり、1年に1~3度程度職場が変わることもよくあります。独身ならまだしも、既婚者であれば、家族のライフスタイルが大きく変わってしまいますし、子供がいれば学校の転校・転入を繰り返さなければならず、決して環境が良いとは言えません。
職場でのパワハラにより退職を希望する
オーナー、院長や副院長、教授等から日ごろパワハラを受けている医師も実は少なくありません。特に大学病院で教授に立てつくことで、別の病院含むすべての大学病院で医師を継続することが不可能になってしまうこともあります。優秀な人材はどんな手を使っても引き止めたいと考える教授の中には、看護師勤務をしている医師の妻に夫が退職すると貴方も働けなくなると脅す人もいるようです。
勤務先病院の給与・福利厚生の条件に不満があり退職を希望する
医師と言えば給料が高いイメージがありますが、実は勤務先の病院や役職、上司との人間関係などに大きく左右され、「えっ、あの先輩そんなに給料少ないの」と驚くことも病院勤務のあるあるです。また、土日夜間勤務や有給休暇が使えないといった問題もあり、プライベートを充実させようとすると転職を検討せざるを得ないことが多いです。医師が現在の職場を転職する際に未練や後悔がある人はほとんどいないことも留意すべき点でしょう。
病院やクリニックの医師が退職時にトラブルになり円満退職できないケース
- 契約違反:医師と病院との雇用契約に違反する行動があった場合、円満な退職が難しくなります。例えば、契約期間中に他の病院で働くことを秘密裏に進めていた場合などが該当します。雇用期間の定め有無にもよりますが、場合によっては違約金の問題に発展するケースもあります。
- 人間関係の問題:医師と同僚、上司、看護師、スタッフとの人間関係が悪化している中で退職を希望すると、嫌がらせのように上司が退職させてくれないケースもあります。「この忙しいときに辞めるなんてありえない」、「年度末に辞めてくれ」と希望する月に退職できない場合、トラブルが発生する可能性があります。
- 給与・待遇の問題:給与や待遇に不満を抱いて退職する場合、円満な退職が難しいことがあります。特に給与や残業代、退職金の未払いがある場合、適切な退職手続きが行われないとトラブルが生じ訴訟問題に発展することもあります。
病院から損害賠償請求される事例も
また、病院側とトラブルを抱えた医師の中には、「病院から損害賠償請求されている」というケースも事例としてあります。有期雇用で途中契約解除を申し出ると、高額な違約金を請求されることもあり、身動き取れずに心身をすり減らしながら出勤を続けている医師も全国に少なくありません。医師の中には世間を知らない人も多く、上司や院長の言いなりになってしまうこともよくあります。
医局の医師の退職トラブル回避方法とは
大学病院に務める医局の医師は上記でも紹介したように、教授を含む上司に立てつくことができず、人間関係に綻びができると途端に職場の立場が悪くなります。また、現在の職場を退職するだけで解決すればいいのですが、場合によっては別の大学病院でも噂が回り、採用してくれるところがなくなってしまうこともあります。
医局を捨てて私立病院や診療所、クリニックなどに転職する覚悟があればいいのですが、これまでのキャリアを捨てるのは勇気が要ることです。これからも別の大学病院で働きたいのであれば、信頼できる先輩を味方につけて、極力退職規定に則ることが大切です。また場合によっては自分の心のうちを素直に説明することも大切です。
医師の退職トラブル対処法:転職先(勤務先)により対策は大きく異なる
医師の退職時にトラブルが発生した場合は、「転職先をどうするか」が解決に向けた重要な指標となります。上述したように、医局から医局へ転職するのであれば、いまの職場の上司や教授との人間関係は修復しなければなりません。一方で上司の権力が及ばない町医者やクリニックであれば、法的手段を用いて多少強引に辞めるのもいいでしょう。医師を辞めて別の業界へ転職する人も少なくありません。
医師のあらゆるトラブルに対応:「退職代行」で確実に退職できる
辞めたいけど職場でトラブルを抱えて辞められない、そんな人に向けた退職代行サービスは、病院クリニック含む医療業界でも利用することができます。確かに病院は一般企業と比較すると特殊な業界ではありますが、民間企業であることには変わりません。病院は一般的な労働法や民法に準拠しなければなりませんので、仮に一刻も早い退職を希望する場合は、民法に基づいて2週間後に退職することができます。
ただし、医師個人が法律を盾に職場の上司及び病院側に退職を訴え出るのは困難です。退職代行であれば、弁護士が電話で退職の手続き交渉をするため、自分は引き継ぎ以外することがありません。
退職トラブルを抱えている医師が退職代行を弁護士に依頼するメリットは以下となります。
- 揉めることなく確実に辞めることができる
退職代行に依頼すれば、教授から脅されることも執拗に引き止められることもありません。 - 辞めたい月に辞められる
民法では退職を申し出てから2週間後に労働契約を解除できます。患者の引継ぎや退職手続き等を踏まえて、病院勤務の医師はそれより多少遅くなる可能性はありますが、それでも「年度末に辞めろ」、「医師を採用して穴が埋まったら辞めていいよ」、「就業規則の通り3か月後に辞めてくれ」といった病院側の要望に耳を傾ける必要はなく、最短で辞めることができます。 - 未払いの給与、残業手当ほか各種ハラスメントなどによる慰謝料請求も可能
「どうせ辞めるなら」と腹をくくり、事前に証拠を集めておけば、退職と同時に各種金銭請求も可能です。
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