仕事内容が違うから辞めたい!退職理由の伝え方と例文

求人票や面接で説明された仕事内容と、入社後に任された業務が違うことがあります。また、求人票と面接時の説明が食い違ったり、入社後の配置転換によって当初とは異なる仕事を任されたりするケースもあります。
仕事内容が違うことを理由に退職することは可能です。入社直後や試用期間中でも辞められますが、希望する日にすぐ退職できるかどうかは、雇用契約や労働条件によって異なります。
この記事では、仕事内容が違うと分かったタイミング別の対処法をはじめ、退職を判断するポイント、上司への退職理由の伝え方、メール例文、引き止められたときの返答方法を解説します。
【この記事の結論】
- 仕事内容が違うことを理由に退職できる。入社直後や試用期間中でも退職は可能
- 求人票・面接時の説明・労働条件通知書を確認し、実際の業務との違いを整理する
- 退職の意思が固まっている場合は、上司に退職理由と希望日を明確に伝える
- 明示された労働条件と実際の仕事内容が異なる場合は、即時に労働契約を解除できるケースがある
- 会社から引き止められたり退職を拒否されたりした場合は、状況に応じて退職の通知方法や相談先を検討する
仕事内容が違う理由での退職は認められる?

仕事内容が求人票や面接時の説明と違う場合、それを理由に退職することは可能です。入社したばかりの社員や試用期間中の社員も、退職の意思を会社に伝えることができます。
期間の定めがない雇用契約では、原則として退職の申し入れから2週間が経過すると労働契約が終了します。また、明示された労働条件と実際の仕事内容が異なる場合は、労働基準法15条2項に基づき、即時に労働契約を解除できるケースもあります。
例えば、事務職として採用されたにもかかわらず、実際には営業活動ばかり担当させられている場合は、採用時に明示された業務内容や変更の範囲を確認する必要があります。仕事内容の違いによって退職の進め方が変わるため、まずは採用時の条件と実際の業務を照らし合わせましょう。
仕事内容が違うと分かったタイミング別の対処法

仕事内容の違いに気づいたタイミングによって、取るべき対応は異なります。入社前であれば採用条件の確認や内定辞退、入社後であれば実際の担当業務の確認や退職手続きが中心になります。
求人票と面接で説明された仕事内容が違う場合
求人票には事務職と書かれていたのに、面接で営業業務も担当すると説明された場合などは、入社を決める前に具体的な担当業務を確認してください。採用担当者に求人票との違いを質問し、入社後にどのような仕事を任されるのか明確にしてもらいます。
希望する仕事内容と大きく異なる場合は、内定を辞退する選択肢もあります。すでに労働契約が成立している場合は、入社予定日までの期間や契約条件を踏まえて辞退の手続きを進めましょう。
面接で聞いた仕事内容と入社後の業務が違う場合
面接では営業事務を担当すると説明されたのに、入社後は新規顧客への飛び込み営業を任された場合などは、まず上司や人事担当者に業務内容が違う理由を確認します。面接時の説明と現在の担当業務を具体的に示し、採用された職種の仕事に変更できるか尋ねてください。
会社から説明を受けても希望する仕事に就けず、退職を決めた場合、「労働基準法 第15条(第2項)」が適用され即日退職ができる可能性が高いです。
入社後に配置転換で仕事内容が変わった場合
入社当初は説明どおりの仕事をしていたものの、途中で別の部署や職種へ配置転換される場合もあります。例えば、経理担当として働いていた社員が、異動によって営業職を任されるケースです。
この場合は、雇用契約で定められた業務内容や変更の範囲を確認し、会社に配置転換の理由を尋ねます。元の業務に戻ることが難しく、新しい仕事内容にも納得できない場合は、退職を検討することになります。
仕事内容が違うときに退職を判断するポイント

仕事内容が説明と違っていても、今後の業務内容や会社の対応によって、退職するかどうかの判断は変わります。次のポイントを確認し、勤務を続けるか退職するかを検討しましょう。
一時的な研修・応援業務なのか、今後も続く仕事なのか
入社後の研修や人手不足による応援業務として、採用時に説明された仕事とは異なる業務を任されることがあります。例えば、事務職で採用された社員が、研修期間中だけ店舗で接客を担当するケースです。
一時的な業務であれば、本来の担当業務に戻る時期を確認します。会社から期限を示されず、今後も違う仕事を続けるよう求められている場合は、その仕事内容を受け入れられるかが退職判断のポイントになります。
仕事内容を変更してもらえる見込みがあるか
現在の仕事内容に納得できない場合は、採用時に説明された業務へ変更してもらえるか、上司や人事担当者に確認します。担当業務の見直しや部署異動によって、希望する仕事に就ける場合もあります。
会社から具体的な変更時期や対応方針が示されない場合は、改善を待ち続けるか、退職するかを判断する必要があります。単に「そのうち変更する」と説明されただけなら、いつまでに対応してもらえるのか確認しておきましょう。
入社直後や試用期間中でも辞めるべきか
入社して間もない時期でも、今後担当する仕事内容が希望と大きく異なり、変更される見込みもなければ、早期退職を選ぶ理由になります。試用期間中だからという理由だけで、希望しない業務を続ける必要はありません。
一方、仕事を十分に経験していない段階であれば、研修終了後の担当業務や配属予定を確認してから判断する方法もあります。退職を決める際は、入社からの日数よりも、今後続ける仕事の内容と自分の希望が合っているかを基準に考えましょう。

仕事内容が違うときの退職理由の伝え方と例文

仕事内容が違うことを退職理由にする場合は、採用時に聞いていた業務と実際の仕事がどう異なるのかを具体的に伝えます。退職の意思が固まっているか、会社の対応次第では勤務を続けたいかによっても、伝え方は変わります。
上司への退職理由の伝え方|相談と意思表示の違い
仕事内容の変更を希望している段階なら、退職を決める前に上司へ相談する方法があります。一方、すでに退職を決意している場合は、会社に許可を求めるのではなく、退職する意思を明確に伝えます。
仕事内容の改善を相談する場合
「面接では事務業務が中心と伺っていましたが、現在は営業活動が主な仕事になっています。当初説明された業務を担当することはできないでしょうか」
退職の意思が固まっている場合
「採用時に説明された仕事内容と実際の担当業務が大きく異なり、今後も希望する仕事を続けることが難しいと判断しました。そのため、○月○日をもって退職します」
退職することを決めている場合は、「辞めようか迷っています」「退職させてもらえますか」といった曖昧な表現を避け、希望する退職日まで伝えましょう。
仕事内容が違うことを理由に退職するメール例文
上司と直接話す機会がない場合や、口頭で伝えた退職の意思を記録に残したい場合は、メールを利用できます。仕事内容の違いを簡潔に説明し、退職希望日と手続きについて記載します。
件名:退職のご連絡
○○部長
お疲れ様です。○○です。
入社時に説明いただいた仕事内容と、現在担当している業務に相違があり、今後の勤務について検討した結果、退職することを決意しました。
つきましては、○月○日をもって退職いたします。
退職に必要な手続きや貸与品の返却方法について、ご案内いただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。
メールを送信した後は、送信日時と本文を保存しておきましょう。退職日について会社と合意が必要な場合は、確定した退職日として通知するのではなく、希望日として調整を求める文面にします。
「もう少し続けてほしい」と引き止められた場合の返答例
会社から「もう少し働いてから判断してほしい」と引き止められた場合は、仕事内容が改善される見込みと、自分の退職意思によって返答を分けます。
退職の意思が変わらない場合
「お声がけいただきありがとうございます。ただ、採用時に希望していた業務とは異なるため、退職の意思は変わりません。予定どおり○月○日で退職いたします」
条件次第では継続を検討する場合
「当初説明された業務を担当できるのであれば、継続も検討したいです。いつから仕事内容を変更できるのか、具体的に教えていただけますか」
すでに辞めると決めている場合は、引き止めのたびに退職理由を詳しく説明し直す必要はありません。退職日と引き継ぎについて、必要な連絡を進めましょう。
配置転換や業務変更を提案された場合の返答例
退職を申し出た後に、会社から部署異動や仕事内容の変更を提案されることがあります。その条件で勤務を続けたいかどうかを判断し、返答します。
提案を断って退職する場合
「業務変更をご提案いただきありがとうございます。検討しましたが、すでに退職を決めているため、今回は辞退させていただきます」
配置転換を検討する場合
「希望していた仕事に就けるのであれば検討したいです。異動先の部署、担当する業務、異動時期について詳しく説明していただけますか」
配置転換を受け入れる場合は、新しい担当業務や勤務条件を確認してから返答しましょう。口頭だけでなく、変更後の条件をメールなどで残しておくと認識の食い違いを防ぎやすくなります。

仕事内容が違うことを理由に退職するときの手続き

会社へ退職の意思を伝えた後は、退職届の提出や引き継ぎ、貸与品の返却などを進めます。仕事内容が説明と異なることを理由に辞める場合も、退職日までに必要な手続きを確認しておきましょう。
退職届を提出して退職の意思を明確にする
退職の意思を伝えたら、会社の提出方法を確認して退職届を提出します。退職届には退職日、提出日、氏名などを記載し、提出した書類の控えを保管しておきます。
退職届に詳しい事情を書く必要はなく、通常は「一身上の都合により」と記載できます。仕事内容の相違を理由として明確に残したい場合は、退職届とは別に、採用時の説明と実際の業務内容が異なっていたことをメールなどで伝える方法もあります。
退職日までの引き継ぎと貸与品の返却を進める
退職日が決まったら、担当している業務の進捗や未完了の作業を上司・後任者に伝えます。入社直後で引き継ぐ仕事が少ない場合は、業務の状況を簡潔にまとめる程度で済むこともあります。
社員証、制服、パソコン、会社の鍵などの貸与品は、会社が指定する方法で返却します。最終出社日までに返却できない場合は、郵送先や返却期限を確認してください。
なお、明示された労働条件と実際の仕事内容が異なり、労働基準法15条2項による即時解除を行う場合は、通常の退職とは日程が異なります。引き継ぎの完了を待たずに退職する場合でも、貸与品の返却など必要な事務手続きは進めます。
退職を拒否されたときの進め方

仕事内容が違うことを理由に退職を申し出ても、会社から引き止められたり、退職届を受け取ってもらえなかったりすることがあります。会社の対応によって取るべき方法は異なるため、退職を拒否されている理由を確認して対応を進めましょう。
退職届を受け取ってもらえない場合
上司が退職届を受け取らない場合は、人事・総務など退職手続きを担当する部署へ提出する方法があります。口頭での申し出が受け付けられない場合は、メールで退職の意思と希望日を伝え、送信記録を残してください。
会社が退職届の受け取りを拒み続ける場合は、内容証明郵便と配達証明を利用して退職の意思を通知する方法もあります。期間の定めがない雇用契約では、原則として会社の承認がなくても、退職の意思表示が到達してから2週間が経過すると労働契約が終了します。
希望する即時退職を認めてもらえない場合
明示された労働条件と実際の仕事内容が異なる場合は、労働基準法15条2項に基づいて労働契約を即時に解除できる場合があります。会社が即時退職を拒否したときは、労働条件通知書や雇用契約書の記載内容と、実際に担当していた業務を照らし合わせて確認します。
同条による即時解除に該当するか判断が難しい場合は、会社との合意による退職や、通常の退職手続きを進める方法もあります。特に有期雇用契約では退職条件が異なるため、希望する日付で退職できるか慎重に確認する必要があります。
自分で進めるのが難しい場合の選択肢
会社が退職を認めず、本人による連絡や手続きが進まない場合は、退職代行を利用する方法があります。退職の意思を代わりに伝えてもらうことで、上司との直接のやり取りを減らしながら退職手続きを進められます。
仕事内容の相違による即時解除について会社と争いがある場合や、退職条件の交渉が必要な場合は、弁護士への相談が適しています。採用時の労働条件と実際の業務内容、会社とのやり取りを整理して相談することで、状況に応じた退職方法を検討できます。







