入ったばかりの会社を辞めたい!気まずくない退職方法を解説

新しい職場での期待と不安が入り混じるなか、入社してそうそうに「入ったばかりだけど会社を辞めたい」と感じる瞬間が訪れることもあります。
その原因は、人間関係、仕事内容の不一致、または面接で言われた勤務条件の相違など、さまざまです。しかし、入社間もない退職は、特に気まずさや後悔を伴う場合があります。今回は入社直後に退職を決断する理由や背景に加え、「入ったばかりの会社を辞めたいけど気まずい」という人に向けた解決法を詳しく解説します。
入ったばかりの会社を辞めたい理由と背景

新しい会社に入社した直後、「思っていた職場環境と違う」と感じるケースは新卒・転職組と問わず少なくありません。職場での雰囲気や業務内容、上司や同僚との関係など、期待とのギャップが主な要因です。
また、転職活動中に気付けなかった条件面の相違や、面接時に言われた待遇との違い、体調不良による問題も、早期退職を考える理由に挙げられます。
特に入社前の求人情報や面接時の説明が実態と異なる場合は、不信感が募ることがあります。例えば、残業が少ないと聞いていたのに実際は長時間労働が常態化、さらに残業代が出ないサービス残業の強要。アットホームな環境とされていた職場では、過度な干渉を受ける場合などもあります。このような背景が重なることで、「続けるべきか辞めるべきか」、「辞めるなら早い方がいいのでは」と悩む人が増えているようです。
入ったばかりの会社を辞めたいと思うのは珍しくない
入社直後は、求人や面接で抱いていたイメージと実際の仕事内容や職場環境との違いが見え始める時期です。そのため、新卒・中途採用を問わず、「入ったばかりだけれど辞めたい」と感じる人は少なくありません。
新卒の場合は初めての社会人生活への戸惑い、転職者の場合は前職との違いや労働条件のギャップが理由になることが多くあります。ただし、辞めたい気持ちが一時的な不安によるものなのか、それとも働き続けることが難しい問題なのかは区別して考えることが大切です。
入ったばかりの会社を辞めるべきかの判断基準とは?明確な意思や目的を持つことが重要

入ったばかりの会社を辞めたいと思ったときは、感情だけで判断するのではなく、「なぜ辞めたいのか」を整理することが大切です。仕事内容に慣れていないことによる一時的な不安なのか、それとも働き続けることで不利益や健康被害につながる問題なのかによって、取るべき行動は変わります。
労働条件が求人と大きく違う
求人票や面接で説明された給与や勤務時間、休日、仕事内容などが、実際の労働条件と大きく異なる場合は、早めに退職を検討する理由になります。
入社後に「聞いていた話と違う」と感じても、会社が改善に応じないケースも少なくありません。このような状況で無理に働き続けるよりも、自分に合った職場を探した方が長期的に見て良い結果につながることもあります。
パワハラ・いじめなど職場環境に問題がある
上司からの暴言や威圧的な指導、同僚からのいじめや嫌がらせなど、安心して働けない環境であれば、「入社したばかりだから」と我慢する必要はありません。
職場環境が原因で精神的な負担が大きくなると、仕事への意欲だけでなく日常生活にも影響を及ぼす可能性があります。会社全体の体質に問題がある場合は、改善を期待するより退職を選択した方がよいケースもあります。
心身の不調が続いている
出勤前になると体調が悪くなる、眠れない、食欲がない、休日も仕事のことばかり考えてしまうなど、心身に不調が現れている場合は注意が必要です。
「まだ入社したばかりだから」と無理を続けることで症状が悪化し、回復に長い時間を要することもあります。自分の健康を守ることを最優先に考え、必要に応じて医療機関や家族へ相談することも検討しましょう。
入ったばかりの会社でも様子を見た方がいいケース

入社直後は、誰でも新しい環境に戸惑いや不安を感じやすい時期です。「辞めたい」と思う気持ちがあっても、それが一時的なものなのか、働き続けることが難しい問題なのかを見極めることが大切です。次のようなケースでは、すぐに退職を決断せず、もう少し様子を見た方が状況が改善する可能性があります。
仕事内容や職場環境にまだ慣れていない
入社して数日から数週間は、仕事の進め方や社内ルール、人間関係など、覚えることが多く精神的な負担も大きくなります。
「仕事が向いていない」と感じていても、経験を積むことで徐々に業務に慣れ、自信を持って働けるようになるケースは少なくありません。明らかな労働条件の相違やハラスメントなどがない場合は、一定期間は様子を見ることも選択肢の一つです。
一時的な不安や緊張が原因になっている
新しい職場では、「失敗したくない」「周囲に迷惑を掛けたくない」というプレッシャーから、必要以上に不安を感じることがあります。
入社直後は誰でも緊張しやすい時期であり、その不安だけを理由に退職すると、次の職場でも同じ悩みを繰り返してしまう可能性があります。辞めたい理由が一時的な感情によるものではないか、一度冷静に振り返ってみることも大切です。
入ったばかりの会社を辞めたい場合の試用期間中の伝え方と対処法

試用期間中に退職を考える場合、上司や人事部への伝え方に注意が必要です。試用期間中は雇用契約が短期的であるため、比較的辞めやすい状況ではありますが、伝え方によっては印象を悪化させるリスクがあります。
例えば、「家庭の事情」や「自身のキャリアビジョンに合わない」といった理由を挙げると、円満に理解を得られる場合があります。また、退職届は簡潔にまとめ、必要な情報を記載することが重要です。また、退職の相談という形で伝えると、会社側から引き止められたり、退職日を先延ばしにするよう求められたりするケースもあります。なぜなら、従業員の採用には多額のお金が掛かっており、また、自分の部下が早期に退職してしまうと、自分の評価に影響があるからです。
試用期間含む入ったばかりの会社を辞めたい場合は、「〇月〇〇日付けで辞めさせていただきます」と明確に伝えるのが重要です。
試用期間中でも退職することはできる
試用期間中であっても、労働契約を結んでいる以上、退職することは可能です。試用期間だから辞められないという法律はありません。ただし、退職の意思表示や退職日については、契約内容や雇用形態によって異なる場合もあるため、不安がある場合は事前に確認しておくと安心です。
入ったばかりの会社を入社後すぐに辞めるリスクと後悔するケース

最初の会社をすぐ辞めると、次の就職先の面接で必ず理由や説明を求められるのはリスクの1つと言えるでしょう。正当な理由があれば大丈夫ですが、面接官を納得させることができなかった場合は、「継続力がない」、「うちの会社に入っても、またすぐに辞めるのではないか」と見なされるリスクもあります。
後悔しやすいケースの特徴
辞めた後に後悔する人の多くは、「希望の求人が見つからない」、「在職中に転職先を見つけておくべきだった」と現在の求人・転職事情をまったく考慮せずに衝動的に辞めてしまうケースです。
退職を考える際は、家族や友人、転職エージェントの担当者に相談することで、客観的な意見を得られます。また、次の職場での成功を目指すために、すぐに転職活動をせず、失業保険で生活しながら資格取得や業界知識の把握など、自己成長に時間を使うのも良い方法です。
入ったばかりの会社を辞めたい場合は退職代行を提供する弁護士へ相談を

入社して間もない時期は、「すぐ辞めると言い出しにくい」「上司に引き止められそう」「会社へ連絡すること自体がつらい」と感じる方も少なくありません。特に、厳しい叱責やパワハラを受けている場合は、退職の意思を伝えるだけでも大きな精神的負担になります。
このような場合は、退職代行を提供する弁護士へ相談することで、会社とのやり取りを任せながら退職手続きを進められる場合があります。また、退職日や有給休暇の取得、会社から損害賠償を示唆されているケースなど、法律上の判断が必要な問題についても相談できます。
入ったばかりだからといって、無理に働き続けなければならないわけではありません。一人で抱え込まず、自分に合った方法で退職を進めることが大切です。

佐藤 秀樹
弁護士
平成12年慶應義塾大学法学部法律学科卒業。平成15年に司法試験合格後、片岡法律事務所へ入所。
債権回収、相続問題などの一般民事事件から、M&A、事業再生、企業間取引、労務管理、知的財産権など幅広い企業法務に従事。平成21年に弁護士法人みやびを開設し、現在は退職代行サービスをはじめ、労働問題に関する法律相談・企業対応も行っています。
平成19年より慶應義塾大学法科大学院講師(実務家ゼミ担当)および慶應義塾大学法学研究所講師を歴任。
本サイトでは、退職代行・即日退職・退職トラブル・損害賠償・未払い残業代など、退職に関する法律記事の監修を担当しています。
入ったばかりの会社を辞めたい場合によくある質問
入社して間もない時期に退職を考えると、「本当に辞めても大丈夫なのか」「法律上問題はないのか」と不安になる方も多いでしょう。ここでは、入ったばかりの会社を辞めたい人から特に多く寄せられる質問に回答します。
入社初日や数日で辞めることはできますか?
はい、可能です。入社初日や数日であっても、退職すること自体は禁止されていません。ただし、退職の意思はできるだけ早く会社へ伝え、必要な手続きを進めることが大切です。
試用期間中でも退職届は提出した方がいいですか?
法律上、口頭で退職の意思を伝えても有効な場合がありますが、後々のトラブルを避けるためには退職届を提出することをおすすめします。提出した日時や内容が記録に残るため、会社との認識違いを防ぎやすくなります。
入ったばかりで辞めると転職活動で不利になりますか?
短期間で退職した理由は面接で聞かれる可能性があります。しかし、労働条件の相違やパワハラ、健康上の理由など、客観的に説明できる事情があれば、必ずしも不利になるとは限りません。退職理由を前向きに説明できるよう整理しておくことが大切です。
会社から損害賠償を請求されることはありますか?
通常の退職で損害賠償が認められるケースは多くありません。会社が請求するには、具体的な損害と退職との因果関係を立証する必要があります。単に「入社してすぐ辞めた」という理由だけで損害賠償が認められる可能性は低いと考えられます。
どうしても退職を言い出せない場合はどうすればいいですか?
上司へ退職を切り出せない、強く引き止められそうで不安という場合は、一人で抱え込まず、家族や信頼できる人、退職代行を提供する弁護士へ相談することも選択肢の一つです。状況に応じた退職方法についてアドバイスを受けることで、精神的な負担を軽減しながら退職手続きを進められる場合があります。





