契約社員を契約途中で辞めたい。適切な退職方法と相談先

業種別, 派遣・契約社員 | 2024年1月25日
契約社員を契約途中で辞めたい。適切な退職方法と相談先

契約社員は有期雇用と異なり、原則契約途中で辞めることができません。しかし、勤続1年以上ややむを得ない事由があれば退職も可能です。

ここでは契約満了前の法的な退職方法と、自力で退職が困難なときの相談先を紹介します。

契約社員は契約期間の途中で辞めることができない?

契約社員は契約期間の途中で辞めることができない?

契約社員と一般社員の大きな違いの1つとして「有期雇用か無期雇用」が挙げられます。契約社員は有期雇用契約となるため、民法や労働法が一部適用されません。

ちなみに無期雇用の正社員であれば民法627条の以下条文が適用されます。

当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。

民法627条 民法電子版(総務省)

つまり、無期雇用の正社員であれば、会社に退職を申し出てから2週間後に強制的に労働契約を解除(退職)することが可能です。それに対し会社側は特殊な事例を除き引き止める権利はありません。

一方で有期雇用の契約社員は上記法律が適用されないため、原則契約途中で一方的に契約を解除することはできないとされています。

契約社員が契約満了前に一方的に辞めると損害賠償請求される可能性がある

契約社員が契約満了前に一方的に辞めると損害賠償請求される可能性がある

契約社員が契約満了前に一方的に辞めてしまった場合、会社側から損害賠償を請求される可能性もあります。また、通常は契約書に契約途中で辞める場合の双方の金銭支払いの有無が記載されているはずです。一般的には雇用する会社側が一方的に契約社員との契約を辞める場合、残金を支払う必要があります。

一方、契約書には契約社員が途中で辞めた場合の違約金の発生事項が記載されており、契約社員は原則契約書に従って違約金を支払う必要があります。

契約社員は契約更新をしないで辞めるのが円満退職のコツ

契約社員は契約更新をしないで辞めるのが円満退職のコツ

契約社員が円満退職を検討するのであれば、契約更新をしないことによりトラブルなく辞めることができます。ただし、契約更新月まで契約社員が我慢して働き続けられるかどうかは、置かれている状況によりけりでしょう。

もし職場内でパワハラや過剰残業などが続くのであれば、心身ともに疲弊して契約更新月はおろか、「翌週から職場に行きたくない」と思っているかもしれません。その場合、必ずしも円満退職を求める必要はなく、多少強引でも職場を離れる方が、自身の将来設計のためとなるケースもあるでしょう。

契約社員が契約途中で辞める方法:勤続1年以上で一方的に退職可

契約社員が契約途中で辞める方法:勤続1年以上で一方的に退職可

ただし、契約社員は1年以上働くことで一方的に契約の途中解除が可能です。これは労働基準法第137条に記載されており、後述する民法628条の「やむを得ない事由」による退職を差し置いて適用されます。

既に1年以上契約しているのであれば、違約金を支払う必要なく一方的に契約を解除できるのが特徴です。

契約社員が契約途中で辞める方法:民法628条「やむを得ない事由」による退職方法

契約社員が契約途中で辞める方法:民法628条「やむを得ない事由」による退職方法

契約社員が契約途中で仕事を辞める方法は、上記の勤続1年以上経ているか、もしくは民法628条を適用するかのいずれかを検討できます。

当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。

民法628条 民法電子版(総務省)

雇用期間の定めのない正社員は、冒頭でご案内した民法627条により退職を申し出た2週間後に労働契約を解除できますが、有期雇用となる契約社員は民法627条が適用されない代わりに民法628条を行使して契約を途中解除することができます。

「やむを得ない事由」とは?一般的な解釈

ここで重要となるのは民法628条に記載がある「やむを得ない事由」の解釈です。条文には明確な定義がされていませんが、おおよそ以下の理由であれば正当に契約解除できるとされています。

  • 契約社員本人が病気や怪我で業務・契約の継続が不能となった場合
  • 身内家族が病気や怪我のため、介護や育児・家事に専念しなければならなくなったため
  • 帰省・引っ越しを余儀なくされ、契約の続行が困難となったため
  • 契約元の会社からハラスメント行為や三六協定違反など労働法違反が認められた場合

契約社員を途中で辞められない人の特徴とは

契約社員を途中で辞められない人の特徴とは

上述したように、契約社員であっても「1年以上の勤務」もしくは「民法628条に則ったやむを得ない事由」を行使することで契約途中でも退職することが可能です。

しかし、現状は多くの契約社員が「辞めたくとも辞められない」状況にあります。

法律を知らない/法律を行使する勇気がない

一般の契約社員は上記で解説した法律を知らないですし、やむを得ない事由の解釈の仕方も分かりません。また、仮に法律を知ることができても、会社という組織に対して一個人が法律を振りかざすのは困難を極めます。そのため、法律上辞められるのは知っているが、辞められない状況が続くことになります。

職場の上司からパワハラに遭い退職を言い出すことができない

日ごろから職場の上司によるパワハラ等に苦しんでいる場合、恐怖心から退職・契約解除を言い出せないことも普通です。このような状況が続くうちは、勤続1年以上による一方的な契約解除もできないのが現状で、多くの契約社員が上司に縛られたまま、心身をすり減らして職場に向かうことになります。

損害賠償や違約金を請求されて脅されている

契約を途中で解除されると、会社側は不愉快に思い契約社員に対して社会的制裁を負わすことを考える可能性があります。本来は請求が困難な損害賠償や違約金を脅しのように振りかざすことにより、契約社員を思い留まらせようとすることは実は少なくありませんし、中には脅しに屈して支払ってしまう人もいます。

弁護士法人みやびの退職代行を活用。契約社員の途中契約解除もトラブルなく辞められる

東京に所在を置く弁護士法人みやびは、退職代行を提供する労働問題を専門に取り扱う法律事務所です。契約社員の契約途中解除の実績も豊富であらゆる業界に対応しています。また、通常の依頼はLINEチャットやEmailを用いることができるため、関東圏のみならず全国から依頼を請け負うことができます。

契約社員の契約途中退職を弁護士に依頼するメリット

退職代行は一般の民間業者と弁護士事務所が提供しているものの、契約途中の解除にあたっては深い労働法の知識が必要となるため、原則弁護士事務所が請け負う案件となります。また、上記でも紹介したように、契約の途中解除は金銭トラブルが発生しやすいため、民間業者のサービスでは解決が困難な点に注意が必要です。

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