退職理由でおすすめの嘘7選!上司への伝え方と例文

会社を辞めるとき、本当の退職理由を上司に伝えたくない場合があります。人間関係や給料への不満、仕事内容が合わないといった理由をそのまま話すと、引き止められたり、退職日まで気まずい思いをしたりすることもあるでしょう。
そのため、「家庭の事情」や「実家に帰る」など、会社が引き止めにくい退職理由を考える人もいます。しかし、事実と異なる理由を伝えると、詳しく質問された際に説明が食い違ったり、後から嘘が発覚したりする可能性があります。
この記事では、退職理由として使われる嘘や建前を7つ紹介し、それぞれの使いやすさと注意点を解説します。
【この記事の結論】
- 家庭の事情や実家に帰るなど、会社が引き止めにくい退職理由はある
- 病気や介護など、事実と異なる具体的な事情を作るのは避けた方がよい
- 退職理由は嘘をつかなくても「一身上の都合」と伝えられる
- 嘘が発覚すると会社との信頼関係が悪化し、退職手続きでトラブルになる可能性がある
- 会社から引き止められても、退職理由を変えるのではなく、退職の意思を明確にすることが大切
退職理由でおすすめの嘘・建前7選

退職理由としてよく使われる嘘や建前には、家庭の事情、実家への転居、体調不良などがあります。会社では解決できない個人的な事情であれば、給与や仕事内容への不満と比べて引き止められにくい場合があります。
以下では、7つの退職理由について、上司への具体的な伝え方を紹介します。実際の事情に合う表現を参考にし、事実と異なる説明を重ねないようにしましょう。
家庭の事情
家庭の事情には、子どもの世話や家族の生活環境の変化などがあります。例えば、配偶者の勤務時間が変わり、子どもの送迎を自分が担当することになった場合は、次のように説明できます。
「妻の勤務時間が変わって、今後は私が子どもの送り迎えをすることになりました。今の勤務時間だと両立が難しいので、退職することにしました」
また、家族の都合で生活時間を変更する必要がある場合も、家庭の事情として説明できます。家庭内の事情をすべて話す必要はありませんが、実際には存在しない介護や病気を理由にするのは避けましょう。
実家に帰る・地元に戻る
実家に帰る、地元に戻るという理由は、転居によって今の職場への通勤が難しくなる場合に使えます。例えば、親と同居するために地元へ戻る予定があるなら、次のように伝えられます。
「家族と話し合って、来月から実家に戻ることになりました。こちらに住み続けることが難しくなるので、今月末で退職したいと考えています」
地元で仕事を探す予定がある場合は、「地元に戻って働くことにしました」と説明する方法もあります。実際には引っ越す予定がないのに転居を理由にすると、退職後に元同僚と会うなどして説明が食い違う可能性があります。
家業を手伝う
実家が飲食店や商店、農業などを営んでいる場合は、家業の手伝いを退職理由にできます。例えば、家族だけでは店を回せなくなり、自分も働くことになった場合は、次のような伝え方が考えられます。
「実家で飲食店をやっているのですが、人手が足りなくなってしまって。家族から手伝ってほしいと言われているので、今の仕事を辞めて実家に戻ることにしました」
家業の手伝いは会社が勤務条件を改善しても解決しにくい事情ですが、仕事内容や手伝い始める時期を質問される場合もあります。家業を営んでいないのに、この理由を作り上げるのは避けましょう。
体調不良
長時間労働で疲労が抜けない、仕事のストレスで眠れない日が続いているなど、実際に体調を崩している場合は、そのことを退職理由にできます。
「最近、仕事が終わってもなかなか眠れなくて、朝も体調が優れない日が続いています。このまま勤務を続けるのは難しいと思うので、退職して一度生活を立て直したいです」
実際には診断されていない病気を申告したり、入院する予定がないのに入院を理由にしたりすることは避けてください。また、職場の体質や上司の性格によっては、「そんなのは病は気からだ」、「根性がない」などとパワハラまがいのことを言われて辞められないこともあります。
今後の働き方を見直す
残業が多くて私生活の時間を確保できない、休日が不規則で家族と過ごす時間が取れないといった場合は、働き方の見直しを退職理由にできます。
「ここ数年、仕事中心の生活が続いていたので、これからは家族と過ごす時間も大切にしたいと思っています。今後の働き方を見直すために、退職することにしました」
勤務時間や休日への不満を直接ぶつけず、自分が希望する生活を理由にできるのが特徴です。ただし、会社から残業の削減や勤務時間変更の提案など、引き止められる可能性がありますので、これを退職理由とするときは、職場上司と自分の人間関係を一度考えましょう。
別の仕事に挑戦する
現在の仕事内容が合わない、以前から興味があった業界で働きたいといった場合は、新しい仕事への挑戦を退職理由にできます。例えば、事務職から接客業への転職を考えている場合は、次のように説明できます。
「前から人と直接関わる仕事に興味があって、接客の仕事に挑戦したいと考えるようになりました。今後のことを考えて、退職して新しい仕事を探そうと思っています」
転職先が決まっていなくても、新しい仕事を探すことを理由に退職できます。会社から「別の部署なら希望する仕事ができる」と提案される場合もあるため、退職の意思が固まっているなら明確に伝えましょう。
資格取得や勉強に専念する
資格試験への挑戦や専門学校への進学など、今後の学習計画がある場合は、それを退職理由にできます。例えば、資格取得に向けて勉強時間を確保したい場合は、次のように伝えられます。
「以前から取りたい資格があって、来年の試験に向けて本格的に勉強を始めたいと思っています。今の仕事と両立するのは難しいので、退職して勉強に集中することにしました」
学校への進学が決まっている場合は、その予定を説明する方法もあります。ただし、実際には勉強する予定がないのに具体的な資格名や進学先を挙げると、詳しく質問された際に説明が難しくなる可能性があります。もし本当に資格取得に励むつもりであれば、将来の具体的な人生ロードマップを上司に説明できるようにすると、上司も応援してくれるかもしれません。
退職理由の嘘はどれが引き止められにくい?

会社から引き止められにくいのは、勤務条件の改善や部署異動では解決できない個人的な事情です。ただし、嘘の理由を選ぶよりも、実際の事情を詳しく説明せずに伝える方が、後から話が食い違うリスクを抑えられます。
会社では解決できない個人的な事情
家庭の事情による転居や家業の手伝いなどは、会社が給与や仕事内容を変更しても解決できない理由です。実際にそのような事情がある場合は、上司も勤務継続を求めにくいことがあります。
例えば、地元への転居が決まっていれば、会社から昇給や部署異動を提案されても、現在の勤務地で働き続けることは難しいでしょう。退職理由を説明するときは、必要以上に詳しい家庭内の事情まで話す必要はありません。
給与や人間関係への不満は引き止められやすい
「給料が安い」「上司と合わない」「残業が多い」といった理由は、会社から改善案を提示されやすい内容です。例えば、給与への不満を伝えると昇給を、上司との人間関係を理由にすると部署異動を提案される場合があります。
条件が改善されれば働き続けたい場合は、会社の提案を検討する方法もあります。すでに退職を決めている場合は、不満の詳細を説明するよりも、今後の働き方や進路について考えた結果として退職の意思を伝える方が、話し合いの目的を明確にできます。
退職理由よりも退職意思の明確さが重要
引き止めを避けるために、必ずしも会社が納得する退職理由を用意する必要はありません。期間の定めがない雇用契約では、原則として退職の申し入れから2週間が経過すると労働契約が終了し、会社の承諾は必要ありません。
「家庭の事情で辞めたいと思っています」と相談する形では、上司から解決策を提案されることがあります。退職の意思が固まっている場合は、「今後の働き方を考え、○月○日をもって退職します」と明確に伝えましょう。
なお、契約期間が決まっている有期雇用では、契約途中の退職条件が異なります。退職理由を工夫すれば必ず希望日に辞められるというものではないため、雇用契約の内容も確認してください。
退職理由で避けた方がよい嘘

退職理由として嘘をつく場合、病気や介護、転職先など、具体的な事実を偽る説明は避けた方がよいでしょう。上司から詳しく質問されたり、後から事実と異なることが分かったりすると、退職までのやり取りが複雑になる可能性があります。
病気や入院を理由にする
実際には健康上の問題がないのに、「重い病気が見つかった」「入院が必要になった」と説明するのは避けましょう。上司から休職や勤務時間の短縮を提案されたり、病状について詳しく聞かれたりする可能性があります。うつ病や自律神経失調症といった理由も、「じゃあ医師からの診断書を貰ってきて」と言われる可能性があります。
また、傷病手当金や病気休職などの制度を利用するために、事実と異なる申告をすれば別の問題につながります。単に仕事がつらい、今の職場を離れたいという理由であれば、病気を装わずに退職の意思を伝える方法があります。
親の介護や家族の病気を理由にする
「親の介護が必要になった」「家族が入院した」といった理由も、事実でなければ使わない方がよいでしょう。家庭内の事情は詳しく説明したくない内容ですが、会社から介護休業や勤務時間の調整を提案されることもあります。
特に、実際には介護の予定がないのに「親の介護のため実家へ戻る」と説明すると、転居時期や今後の生活について話が広がる可能性があります。家庭の事情を退職理由にする場合は、事実に沿った範囲で簡潔に伝えることが大切です。
転職先が決まったと嘘をつく
まだ転職先が決まっていないのに、「来月から別の会社で働くことになった」と説明するのもありがちですが、実は避けたい嘘です。上司から入社日や転職先について質問されたり、退職時期の調整を求められたりする場合があります。
また、まだ在職中に転職活動を行っていたことを問題視する会社上司もあります。「勤務中に面接に行ったのか」などと詳細を突っ込まれると辞めたくとも辞められない状況に陥ることもあるかもしれません。
退職理由の嘘がバレることはある?

退職理由の嘘は、上司との会話や退職後の人間関係などから発覚することがあります。特に、病気や転居など具体的な事情を説明した場合は、その後の行動と食い違いが生じる可能性があります。
上司から詳しく質問されるケース
例えば、「実家に帰る」と伝えた場合は転居する時期を、「家業を手伝う」と伝えた場合はどのような仕事をするのか質問されることがあります。説明を重ねるうちに内容が矛盾すると、上司に不審に思われる可能性があります。
退職理由について質問されたからといって、私生活の事情をすべて説明する必要はありません。答えたくない内容については、「個人的な事情のため、詳しい説明は控えさせてください」と伝える方法もあります。
同僚やSNSから事情が伝わるケース
退職時に「地元へ帰る」と説明していたのに、退職後も同じ地域で働いていることを元同僚に知られるなど、会社を離れてから嘘が発覚するケースも考えられます。
また、SNSの投稿や共通の知人との会話から、退職時に説明した内容と実際の生活が異なることが伝わる可能性もあります。退職後も元の職場と関わる機会がある場合は、特に注意が必要です。
嘘が発覚した場合のリスク
退職理由の嘘が発覚すると、上司や同僚との信頼関係が損なわれる可能性があります。退職前に発覚した場合は、会社から説明を求められ、退職手続きが円滑に進まなくなることも考えられます。
もっとも、退職理由として嘘を伝えたという事実だけで、当然に退職が無効になるわけではありません。虚偽の申告によって何らかの制度や給付を不正に利用した場合などは別の問題が生じるため、単なる退職理由の建前とは区別する必要があります。
後から嘘が発覚することを心配するのであれば、最初から具体的な事情を作らず、退職理由を簡潔に伝える方法を検討しましょう。
嘘をつかずに本当の退職理由を隠す方法

退職理由を上司に正直に話したくない場合でも、無理に嘘を考える必要はありません。本音を詳しく説明せず、個人的な事情として退職の意思を伝える方法があります。
「一身上の都合」で退職する
自己都合で退職する場合は、「一身上の都合」という表現を使えます。人間関係への不満や仕事のストレスなど、会社に知られたくない理由を具体的に説明する必要はありません。
例えば、上司には「一身上の都合により、○月○日をもって退職します」と伝えられます。退職届にも同様の理由を記載できます。
ただし、雇用期間の定めがある場合や、会社との間で退職条件について争いがある場合などは、契約内容や具体的な事情の確認が必要です。
詳しく聞かれても答えたくない場合
上司から「一身上の都合とは何か」「本当は何が不満なのか」と質問されることもあります。その場合は、嘘の理由を付け加えるのではなく、詳しい説明を控えたい旨を伝えましょう。
例えば、「個人的な事情のため、詳しい内容は控えさせてください。退職の意思は変わりません」と返答できます。
もちろんこのように強気の姿勢で上司に臨むのは簡単なことではありませんし、当人の性格上言えないという人も多いでしょう。そのような場合は、以下で説明するように退職代行のような第三者の手を借りることも視野に入れましょう。
嘘の退職理由を伝えてしまった場合の対処法

すでに会社へ嘘の退職理由を伝えてしまった場合は、説明を重ねて嘘を大きくしないことが大切です。退職理由について詳しく聞かれた場合と、嘘が発覚した場合に分けて対処法を確認しましょう。
会社から詳しい説明を求められた場合
例えば、「実家に帰る」と伝えた後に、上司から「いつ引っ越すのか」「地元で何をするのか」と質問されることがあります。
このような場合、質問に合わせて新しい嘘を付け加えるのは避けましょう。家庭の事情など私生活に関する詳細は、「個人的な事情のため、詳しい説明は控えさせてください」と伝える方法があります。
退職の意思が固まっているのであれば、理由を詳しく説明することよりも、退職日や必要な手続きについて話を進めることが重要です。
嘘が発覚してしまった場合
退職理由が事実と異なることを会社に指摘された場合は、無理に言い訳を重ねず、誤った説明をしたことを認めて訂正しましょう。
例えば、「実家に帰ると説明しましたが、実際には転居の予定はありません。本当の理由を詳しく話しづらかったため、そのように伝えてしまいました。ただ、退職する意思は変わりません」と説明できます。
退職理由に嘘があったからといって、それだけで会社が退職を拒否できるわけではありません。期間の定めがない雇用契約であれば、原則として退職の申し入れから2週間が経過すると労働契約が終了します。
会社から嘘を理由に退職を認めないと言われた場合は、退職の意思を改めて明確にし、退職手続きを進めましょう。
退職理由を伝えても辞めさせてもらえない場合

会社が退職に納得してくれない場合でも、引き止められるたびに別の退職理由を考える必要はありません。退職の意思が固まっているのであれば、会社にその意思を明確に伝え、必要な手続きを進めることが重要です。
退職理由を変える必要はない
「家庭の事情なら詳しく説明してほしい」「今の不満を改善するから残ってほしい」と言われても、会社が納得する理由を探し続ける必要はありません。
退職する意思が変わらない場合は、「退職については十分に考えて決めました。○月○日をもって退職する意思に変わりはありません」と伝えましょう。
理由を何度も変えると、かえって説明に矛盾が生じることがあります。退職の話し合いが長引く場合は、退職日や引き継ぎなど、具体的な手続きに話を移してください。
退職届を受け取ってもらえない場合
上司が退職届を受け取らない場合は、人事・総務などの担当部署に提出する方法があります。メールで退職の意思と退職日を通知し、送信記録を残しておくことも有効です。
会社が受け取りを拒否し続ける場合は、内容証明郵便と配達証明を利用して退職の意思を通知する方法もあります。
期間の定めがない雇用契約では、原則として退職の申し入れが会社に到達してから2週間が経過すると労働契約が終了します。会社の承諾がなければ辞められないというものではありません。
退職代行を利用する選択肢
上司から強く引き止められる、退職の話を取り合ってもらえないなど、自分で手続きを進めるのが難しい場合は、退職代行を利用する方法があります。
退職代行を利用すれば、本人に代わって会社へ退職の意思を伝えてもらえます。会社との間で退職日や未払い賃金などの交渉が必要な場合は、弁護士に依頼することで、法的な対応も含めて相談できます。
退職理由として嘘をついてしまった場合も、その説明を続ける必要はありません。会社とのやり取りが難しくなっている場合は、これまでに伝えた内容や退職希望日を整理したうえで相談しましょう。

退職理由の嘘に関するよくある質問
退職理由を正直に話さなくても辞められますか?
はい。期間の定めがない雇用契約では、原則として具体的な退職理由を説明しなくても退職できます。上司に本音を伝えたくない場合は、「一身上の都合」として退職の意思を伝える方法があります。
退職理由を「家庭の事情」とだけ伝えてもよいですか?
実際に家庭の事情がある場合は、「家庭の事情」とだけ伝えることもできます。家族の病気や介護など、事実ではない具体的な事情を付け加える必要はありません。
嘘の退職理由は転職先に知られますか?
前職で伝えた退職理由が、自動的に転職先へ通知される仕組みはありません。ただし、本人の説明や共通の知人との会話などから、事実と異なることが伝わる可能性はあります。




